永世名誉職業婦人
『マヤ族の人々にはたくさんの秘密がありました。
外界のために彼らが残していった手掛かりは、あなた方を導き、だまし、引っかけるためのものでした。
つまり、考古学者にはそれなりのものを見せ、霊的な目には別のものを見せるようになっていました。
数々の文明の真実の性質がいま発見されはじめています。
閉鎖され、立ち入り禁止になっている地域は、そこで何かが進行している兆候です。』
俺、夢を見た。 いや、正確に言えば見てた。
浅間山のふもとでおふくろと俺が歩いている。
周りはただ花とか咲いてるだけの抜けるような青空の風景なんだけど、おふくろが気ままに歩いてあそこがどうとかここがどうとか言っている。
嬬恋村のキャベツやとうもろこし畑とかなのかな?
俺はわからんし、まぁ生返事というかね。 それはどーでもいい感じなんだ。
おふくろの実家は栗平だけど。
シロツメクサの絨毯にテキトーにゴザ引いておにぎりにお茶だねw
たこのウインナーとか卵焼きとかが銀紙に包まれている。
ピクニックか遠足のようなものかな?
おふくろは、草鉄のバスガールだった。 親父と同じく長女だから昔は大勢いる兄弟の親代わりだった。
制服を着て、男と混じって仕事をするのが新しい女性像だった。 男は戦争で死んだからね。
結婚なんかはあきらめていた。 合羽橋あたりで俺をおぶって川に飛び込もうとしたこともある。
姉貴もいるのに、俺を選んでくれてありがとう。
話は変わって、いや変わってないんだよ。 日が変わってるのかな?
なんだか事務所のようなところで、俺がなんか企画のようなものをボードで説明しててまだ途中なのに、すぐやりましょう!とか本採用になって7000万かなんかが本決まりになって、もう動き出してる。
なんかいきなりキャッシュなの。 でもおかしいんだ。 これ、本当に金なの?みたいな感じ。
一本化された金じゃない。
クラウドファンディングなのか、しわしわの封筒に入ったお金とか(それらは本物だった。) なかにはドルとかもあったのかな~。 おいおい子供銀行券やんけって。 でも臭くないんだよ。
家の匂いが沁みついてるお金。。 と、そうでないピッカピッカでつるっとしたお金のコントラストな。
それでどんな企画だって? そりゃ秘密だよw
ま、親を看取った人がさ。 なんかツアーバスみたいなのに乗ってそれぞれの現地に付くんだ。
バスなのに、なぜかUFOの母船のような雰囲気が漂っている。
そして、それぞれに地元のガイドさんがついてるの。
バスガール。 それはなかなか仕事にならなくて大変らしい。 どーゆーわけだかね。。
でも、それはものすごい倍率で、それをやる人は永世名誉職業婦人と言われ、みんなの憧れの的なんだ。
国土交通省も考えてもらいたいもんだね。 母線バスには救急車ですらも道を譲るw
コロナなんてワクチン逝っときゃなおる、なんてね。
ワクチンてそういうモンじゃないでしょう!なんて救急患者に突っ込まれて。
なにが GoTo だ馬鹿野郎という企画ナンだがね。
ところで、田園都市線から草津とか北軽なんかの直行便なんてあるのな。
*たまプラーザの窓口で聞いてみると、草津行きのバスは一日一本で渋谷だと三本出てるそうだ。
草津にも叔母はおるが。 まぁ方法はどうでもよろしい。 大事なのは心だ。
これには後日談があって、てか別の日だがお勝手口から誰か入ってきた。
真っ白に発光してて、病院かなんかからヨチヨチひとりで歩いてきたおふくろだった。
介護し始めの、自称食いしん坊の頃のイメージかな~。
家にはお勝手口なんてないんだけどね。 まぁ台所。 昔は漬物のぬかなんかがあったとこらへん。
それで俺、、は無視する感じでw、段差を軽減する踏み台を降りて玄関を開けた。
表には、遠くの方を見やる親父が簾越しにいて、またそれぞれの三人は一同に会した。